この記事は、麒麟がくる4話「尾張潜入指令」の詳細なネタバレを含んだあらすじと感想を書いています。
小豆坂の戦い後から体調を崩した織田信秀、信秀の病状が気になる斎藤道三(利政)は、望月東庵に信秀の病状を知らせるよう要求をします。
道三と東庵の駆け引き、菊丸と共に尾張に潜入する光秀について描かれた回です。
小豆坂の戦いが起きる
駿河、遠江の守護大名・今川義元(片岡愛之助)(敬称略)は、東海道の広大な地域の支配者として、名実ともに戦国の雄として恐れられていました。
天文17年(1548年)3月、その今川氏、松平氏連合と尾張の織田氏は、西三河地方の覇権を巡り、三河の小豆坂にて激突します。
この小豆坂の戦い(あずきざかのたたかい)と呼ばれる戦は、2度に渡る戦になり、1度目は織田家が勝利するものの、2度目は敗走する事態となり深刻な打撃を受けます。
天文17年(1548年)の初夏、明智光秀(十兵衛)(長谷川博己)は、明智荘で鉄砲の試し撃ちをします。
ですが、中々狙い通りにいきません。
光秀は弓となれば、美濃ではトップクラスの腕だそうですが、鉄砲となると当たらず10度目の失敗です。
明智家の家臣・藤田伝五(徳重聡)は、弓の名手の光秀が鉄砲を外す姿が面白いようで、笑ってしまいます。
光秀は面白くない様子で、悔しそうにうつむきます。
そこへ、叔父・明智光安(西村まさ彦)が光秀を呼んでいるとの知らせが入り、光安の元へ参じます。
どうやら、光秀が京から連れてきた望月東庵(堺正章)が京に戻るようで、そのことで光安と共に稲葉山城に登城するよう命じられたのでした。
斎藤道三(利政)、東庵へ要求
稲葉山城では、寝たきりだった小見の方(片岡京子)が起きて髪の毛をとかしています。
小見の方とは、道三(利政)の正室で帰蝶(川口春奈)の母ですが、重い病にかかり東庵に診てもらっていました。
小見の方の具合が良くなったので、東庵は京へ帰るのですが、帰蝶は元気になった母を嬉しそうに見て、部屋を出ていきました。
帰る準備をする東庵の助手の駒(門脇麦)、そこへ帰蝶がやってきます。
せっかく仲良くなれたのに寂しいので、駒だけでも美濃に残って欲しいと話にきたのでした。
駒は喜びますが、東庵先生は目が離せないお人だからと、東庵の傍にいたい旨を帰蝶に伝えます。
その頃、稲葉山城の広間では、斎藤道三(斎藤利政)(本木雅弘)と東庵が向かい合って話し、光秀、光安も一緒にいました。
東庵に治療代が支払われ、和やかな雰囲気で話が進んでいましいた。
難しい病と思われていた道三(利政)の正室・小見の方の体調が回復傾向にあり、嬉しそうな道三、平穏な別れになると見えましたが…、様子が変わります。
道三は、東庵が京へ帰る途中に、道三(利政)の宿敵・尾張の織田信秀(高橋克典)の元へ立ち寄ることを見抜いていました。
東庵は否定しますが、道三は東庵のことを調べ上げていて、織田信秀と懇意にしていることも知っていました。
東庵はトボケますが、信秀にスゴロクの借金があることまで調べられていると知り、観念します。
そして東庵は、うっかり忘れていたかのような感じでおどけて見せ、道三(利政)も東庵に合わせ二人で笑い合います。
その後、真顔に戻ると、借金を返しに尾張に寄るという東庵。
東庵に迫りながら、それだけではあるまいと言う道三(利政)。
小豆坂の戦いの後、信秀の具合が悪いことを知っていました。
道三は、病を得た信秀の脈をとるのではないかと東庵に問いかけます。
東庵は、もしそうなら、何をして欲しいのか道三(利政)に尋ねると、道三(利政)は病状が知りたいと言います。
当時の道三(利政)と信秀は、犬猿の仲、重い病なのか気になるようです。
医者は病状を秘すのが習いだと頑なに拒む東庵に、道三(利政)はならば打ち首にすると言います。
美濃のことを尾張で話されても困ると、光秀に打ち首の執行役を命じます。
光秀は戸惑いますが、道三(利政)は直ぐ切れと脅します。
そして、ようやく東庵は、道三の要求を受け入れます。
ですが東庵もタダでは、受けませんでした。
信秀に返すスゴロクの借金10貫を、医療費に上乗せをして欲しいと道三に頼みます。
道三は借金を肩代わりを頼まれ、顔をしかめなますが、結局了承します。
望月東庵は不思議な医者
道三(利政)は光秀を別室に呼び、東庵のことを公家や大名にもパイプを持つ不思議な医者であると言います。
尾張に行かせることで、どの位役に立つか、今後も使い道があるのではないかと期待しているようです。
そこで、東庵が尾張に行ったきり戻らないことがないように、駒を人質にすると道三(利政)は言います。
もし、東庵が戻らなければ、駒を亡き者にすると脅すように光秀に命令します。
光秀は主君の命令を断れず、従うしかありませんでした。
光秀は断れず命令を引き受けてしまいましたが、道三(利政)から嬉しい言葉を聞きます。
鉄砲に興味のない様子の道三(利政)でしたが、興味を示します。
そして、鉄砲のことならワシに直々に言えとの言葉をもらいました。
東庵、尾張の古渡城へ
東庵は、何も聞かされていない駒を稲葉山城に残し、尾張の織田信秀の元へ向かうことになりました。
東庵は駒をよしなに願いたい旨、光秀に伝えますが、東庵様次第という返事に、東庵は身を引き締めます。
場面が変わり、尾張の古渡城、東庵は既に到着していました。
東庵は信秀の蹴鞠を見ながら、織田家の家老・平手政秀(上杉祥三)と話をしています。
京に使者をたてようとしたところ、美濃にいるとのことで、殿(信秀)はひっくり返って驚いたと言います。
黙っていた東庵は、美濃と織田様が戦を始めたので、言うに言えなかったと謝ります。
東庵の立場を察する平手政秀、気まずい雰囲気にはならず話は進みます。
織田家は今川家とも戦をしていて、痛み分けという結果でしたが、織田家の家臣も弱っていると言います。
なんとか、今川軍を追い返したものの、信秀は肩に流れ矢を受けたそうです。
信秀は水を飲みに東庵達の方へ来て、京へ行っても田舎者と言われないように蹴鞠をしていたそうです。
しかし、蹴鞠の楽しさがわからない信秀は、京に住む東庵に蹴鞠の楽しさを教えて欲しいといいますが、東庵にも分かりません。
スゴロク好きな田舎者だという東庵と信秀は、スゴロクをすることになりました。
光秀、菊丸尾張へ
その頃、光秀は東庵から情報を得るために、農民に変装し尾張へ潜入していました。
西三河からきて薬草を売っている兄弟という設定で、菊丸(岡村隆史)と行動を共にしていました。
関所では銭を徴収しつつ、怪しい者を取り締まっていて、緊迫した様子がありました。
菊丸は尾張に味噌を売りに来ていたそうで、地理に詳しいようです。
それ故、菊丸に同行してもらっているそうですが、菊丸は何も聞かされておらず、何をしにいくのか分かっていません。
そこで光秀は菊丸に何かあったら逃げる、捕まったら切られる厳しい任務である旨を伝えます。
古渡城下町で1日だけ薬を売り、終わったらすぐ美濃へ戻り、戻ったら褒美がもらえるそうです。
その言葉に菊丸は戸惑いながらも、光秀についていきます。
織田信秀の東庵
その頃、尾張の古渡城では、東庵と信秀がスゴロクをしています。
信秀は東庵に道三(利政)から何か言われたか聞くと、東庵はあっさりと信秀の様子を見てくるように言われたと認めます。
いくら貰ったかという問いにも、10貫と迷いなく答え、先ほど信秀に返した借金10貫がそれですと素直に言います。
あのマムシ(道三のこと)に、借金を肩代わりさせたのかと信秀は笑います。
隠し事は良くないと思ったという東庵、和やかに話しています。
この通り元気だという信秀、今川との戦で受けた流れ矢の加減を聞く東庵に傷口を見せます。
そして診て欲しいのは、矢を受けた体ではなく、昼は元気なのに夜になるとビッショリと汗をかく位、具合が悪くなること言います。
どの医者も原因が分からないそうで、東庵のことを思い出したそうです。
東庵の見立ても問題ないようで、気丈な様子の信秀に安堵したという東庵、スゴロクが目当てだったのではないかとおどけて見せます。
光秀、竹千代に会う
今度は、信秀に美濃の様子を尋ねられ、東庵は一瞬止まりますが、何かを話そうとします。
ですがその時、薬草売りに変装した光秀と菊丸が、古渡城を訪ねます。
東庵は迎えに行こうとしますが、信秀にスゴロクの決着がついていないからと引き留められてしまいます。
そして、東庵を待つ光秀と菊丸の前に、少年が現れます。
その少年は、母に会いたいので三河の刈屋城(かりやじょう)に連れていって欲しいと光秀に言います。
その少年こそ、松平竹千代、(岩田琉聖)後の徳川家康でした。
光秀は竹千代を探しにきた侍から匿いますが、この守りの固い館から抜け出すのは無理だと伝えます。
抜け出しても辛い思いをするだけかもしれないと諭しますが、3年も会っていない母に会いたい、今川の家臣に成り下がった父上は嫌いだと言います。
竹千代は尾張にいる三河の人質、人質が逃げ捕まれば大変なことになるだろうと光秀には予測でき、叶えたいけれど、叶えられない望みでした。
そこで光秀は、甘くて気が紛れると干し柿を一つ、竹千代にあげます。
そして、いづれ母上に会えるから無理せず待つよう諭し、干し柿の甘さに少しだけ癒された竹千代は戻っていきました。
菊丸は三河の農民ですので、三河の事情を分かっていました。
織田家と今川家に挟れ、田畑は荒らされ、どちらかの手助をえないとやっていけないと言います。
やるせない雰囲気の中、東庵と織田家の家臣がやってきます。
東庵の本当の見立ては!?
東庵は、光秀と菊丸を労いながら、申し付けた薬草を持ってくるように言います。
東庵は薬草を見ながら、急に手が止まり、これは違うなと言います。
光秀は、自然に東庵に近づきます。
違うものはセイソウコンというものだそうですが、東庵はセイソウを手に取りながら光秀に話掛けます。
そして東庵は、枝野ように見えるセイソウコン(茜草根)をポッキッと折りながら、「つまるところ、役立たずだな、わかるな」と言います。
信秀にはどこも悪くないという見立てを伝えた東庵、しかし、本当の見立ては信秀に残された時間はわずかでした。
それを、伝えたかったようで、光秀、菊丸共に理解します。
ですが、東庵を見張るように付き添っていた織田家の家臣の目も光っていました。
そして、信秀は光秀と菊丸を捕らえるように命じ、光秀達は襲われることになります。
光秀は相手の刀を奪い応戦します。
農民の菊丸を逃し大勢と戦う光秀、刀が折れてしまい危機的状況に陥ります。
すると、林の中から信秀の家臣目掛けて、石を投げつける複数の人間の影が見えます。
光秀を助けてくれたのは誰だったか謎ですが、命拾いをし菊丸と山の中で再会できました。
何も知らな駒は東庵の帰りを待ちわびています。
菊丸は、詳細は話さないものの、尾張にいることを話てしまいます。
光秀は稲葉山城に戻り、道三(利政)に報告していました。
銭の中に信秀の病状を詳しく記した手紙が入っていました。
信秀は流れ矢で負傷しましたが、矢の根が取り切れていないそうです。
そこから体に毒が回って発熱し、いつ倒れてもおかしくなく、既に手遅れだそうです。
それを聞いた道三(利政)は、東庵を褒めたたえ、ご機嫌になります。
そして、人質の駒も東庵も好きにして良いとの許可をもらいます。
そして道三(利政)は、常在寺住職から鉄砲の話があるから、明朝、また稲葉山城に登城するよう申し付けて、その場を去りました。
その頃、駒は薬草の仕分けをしていました。
そこへ光秀が現れ、駒は自由にできる、京に帰れる、本当に良かった喜びます。
駒は、そんなに良かったと言われると寂しいと言い、東庵先生もいないので、もう少し美濃にいることを決めたと言います。
翌日、常在寺住職の日連(有福正志)が稲葉山城に訪れ、京にある本能寺が内密に鉄砲を作っているらしいという情報を、道三、光秀に話します。
将軍・足利義輝ら幕府の命令で、種子島にある寺を通じて作らせていて、義輝は弓矢に代わる恐ろし戦道具だと言っているそうです。
光秀はあんなに難しい鉄砲を作っているのは誰かきになりますが、誰が作っているかわからないそうです。
場面は変わり、明智荘で鉄砲の練習をする光秀の姿があり、やっと鉄砲を命中させることができていました。
尾張潜入指令の感想
毎度、モックン道三の演技に目を奪われますが、東庵との化かし合いという感じでしたね。
織田信秀に、東庵と道三が通じていたことがバレてしまいましたが、東庵は無事に尾張からでれるのか気になります。
そして、早くも竹千代が登場しましたね。
竹千代が、今川家に人質として送られる途中で裏切りに遭い、織田信秀の元へ送られた時期と重なっていましたね。
この位の年齢差かと実物を前に思ってしましました…。
光秀の生まれは諸説あるので、実際はどのくらいの年齢差があったのか分かりませんが、近いものがあったのではないかと思います。
「尾張潜入指令」は、天分17年(1548年)の話ですが、徳川家康が江戸幕府を開くのは55年後になります。
光秀は本能寺の変を起こす直前に、光秀は徳川家康を接待しますが、信長に接待役を解任されてしまいます。
本能寺の変の動機が、怨恨によるもであると裏付ける話として知られています。
終盤に接待の場面はあるのでしょうか、信長の接待を受けるまでに成長するとは、この時は予想しなかったかもしれませんね。
信秀の追ってから逃れる時、投石によって、光秀は助けられましたね。
個人的な意見ですが、助けてくれた誰かは、菊丸が絡んでいるように思います。
菊丸は光秀がピンチの時に現れて、何故か助けてくれる農民という設定だそうなので、今回も菊丸?と思っただけですが。
光秀は最後、土民の竹やりで深手を負い、自害したとする説が有力ですが、今回は土民(に近そうな人たち)の投石で命拾いをしたという不思議な出来事に思いました。
また、駒は光秀が好きみたいですね。
帰蝶も光秀が好きそうですし、あとで妻になる煕子もでてきますので、主人公とはいえモテモテですね。
まさか4回目で「本能寺」というキーワードが出てくると思いませんでしたね。
本能寺は種子島や堺に信者が多くいたため、鉄砲を入手しやすかったそうです。
光秀は鉄砲の名手だったという逸話がありますので、後に起きる本能寺の変と絡めて本能寺がでてきたのでしょうか。
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