麒麟がくる9話のあらすじ、感想記事です。
織田信長に輿入れした帰蝶ですが、信長は化け物(大蛇)探しの為、祝言をすっぽかします。
一方の織田信秀と対立していた松平広忠は、何者かに襲われ命を落とします。
松平広忠を襲った人物とは誰か、菊丸の正体とは?、妻木煕子も登場し見どころ満載の回です。
松平広忠の脇差を菊丸が抜き取る
天文18年(1549年)、帰蝶(川口春奈)(敬称略)は織田信長(染谷将太)に輿入れし、美濃と尾張は和議を結びました。
その頃、今川義元(片岡愛之助)は、今川館にて松平広忠(浅利陽介)と話をしています。
松平広忠は徳川家康の父ですが、当時は弱小勢力、今川義元の支援を受け岡崎城主に返り咲いた人物です。
松平家の領土は織田家に隣接していて、織田家から切り崩しにあい、田畑、城を奪われていました。
その上、竹千代(幼い頃の徳川家康)(岩田琉聖)まで人質に取られているという有り様、名誉回復のため岡崎城に戻り、織田家との戦準備をするよう命じられたのでした。
ですが、松平広忠は岡崎城に帰城する途中で、刺客に遭い亡くなってしまいました。
そこで、松平広忠の亡骸に近づく人物がます。
それは、菊丸(岡村隆史)でした。
神妙な面持ちで近づき、息が無いのを確認すると、脇差を抜き、足早に立ち去ります。
菊丸と水野元信
場面は変わって刈屋城、竹千代(徳川家康)の生母で、松平広忠の元・正室の於大の方(松本若菜)が、忠広の形見の脇差を手に悲しんでいます。
一緒に居るのは、於大の方の異母兄・水野信元(横田栄司)です。
水野信元が織田氏に従うようになり、今川氏を憚った松平広忠(竹千代の父)により、於大の方は離縁され、水野氏の居城・刈屋城に返されていました。
この離縁により、竹千代と竹千代の母・於大の方は、引き離されていました。
そして水野信元、於大の方の前でひれ伏す人物がいて、その人物は菊丸でした。
菊丸は松平広忠を亡き者にしたのは、織田家に関係のある人物だと報告します。
松平広忠のところに、織田家の息が掛かっている者が潜り込んでいたことを、菊丸は突き止めていました。
また、松平広忠の嫡男・竹千代は、織田家に人質として居ますので、竹千代を抑えている織田家に関係のある者が刺客を送ったと菊丸は考えていました。
ですが、水野信元は不思議に思っていました。
織田家の人間が松平広忠を亡き者にしたとなると、今川義元が黙っていません。
ですが今、織田信秀と今川義元が対峙したら、織田家に勝ち目は無いのではないかと考えていました。
いずれにしても、後継ぎの竹千代の身が危険に晒される可能性がある為、水野信元は菊丸に竹千代を守るように申し付け、菊丸は「命に代えてもお守りします」と誓いました。
菊丸は、水野信元と於大の方に仕え、竹千代を守る忍者でした。
信長のあまが池の化け物(大蛇)探し
その頃、尾張の那古野城では、織田信長に祝言をすっぽかされ、待ち疲れた帰蝶が居ました。
そして、泥まみれで小汚い格好の信長が帰ってきて、帰蝶と初めて対面をしていました。
信長はマムシの娘と聞いて、どんな娘か心配していたそうですが、帰蝶の顔を見て安心したようです。
そして信長は、すっぽかした理由は、あまが池の化け物を探していた為だと帰蝶に話します。
あまが池で、黒い化け物(大蛇)を見たという者が現れ、城下町では大騒ぎになり、織田信長は自ら確認していたのでした。
目撃した又左衛門によると、口から真っ赤な舌が出てきて、池に引き込もうとする化け物だと言います。
その話を聞いた村人が、恐ろしくて家から出られない、野良仕事が出来ないと言い出したことから、噂を信じたわけではなかった信長ですが、放置できないと思ったそうです。
信長は村人を安心させる為には、パフォーマンスが必要と考え、池の水を村人に汲みださせます。
しかし、水を全て出すことは難しく、信長自ら池の中に入り、泥まみれになりながら、徹底的に探したと言います。
結局信長は、化け物を見つけることは出来ませんでした。
しかし、信長が池に入り、化け物がいなかったと確認して見せることで、村人は安心して畑仕事や商いが出来るようになるのだと帰蝶に説明します。
また信長は、祝言をすっぽかしたことを、帰蝶に謝ります。
帰蝶は領民想いで、素直に謝ることができる信長に興味を持ちます。
干しダゴは尾張の海の味
信長はお詫びとして何か欲しい物はないかと尋ね、帰蝶はお腹がすいたと答えます。
すると信長は、父・織田信秀(高橋克典)がご馳走を用意して帰蝶を待っているので、これで我慢して欲しいと干しダゴを渡します。
干しダゴは固い上に塩辛い、初めて干しダゴを食べた帰蝶は、噛み切れず苦労します。
干しダゴに難儀する帰蝶の姿を、信長は面白そうに眺めています。
干しダゴは尾張の海の味だと言い、噛むほどに味わいがある食べ物だと言います。
その言葉で帰蝶は、干しダゴの味わい方が分かったようで、味わおうとしたら、信長から風変わりな三人を紹介されます。
その三人は泥まみれになっていて、小石を投げる名人の末吉、竹槍の名人の平太、村一番の大食いの太助だと言います。
帰蝶は何故、その三人を紹介されたか分からず、信長とは奇妙な人だと思うのでした。
松平広忠を襲ったのは信長!?
信長と帰蝶が、末盛城にいる信秀と土田御前(織田信長の母)(檀れい)に、婚儀の挨拶をしていました。
帰蝶の父・斎藤道三(利政)(本木雅弘)からは、両家の繁栄を願い、貴重な松の盆栽が送られていました。
また帰蝶も、織田家の為に身を捧げる意思を見せ、和やかなお祝いムードになっていました。
しかし、信長が信秀に祝いの品として差し出した箱の中身を見ると、祝杯ムードが一変します。
その箱には、松平広忠の首が入っていました。
土田御前、帰蝶を下がらせた信秀は、信長を怒鳴りつけます。
しかし、信長には父が怒っている理由がわかりません。
今川義元の支援を受けた松平広忠は、尾張に攻め込もうとしていました。
その松平広忠の先手を取り亡き者にし、後継ぎの竹千代は織田家の手中にいます。
なので信長は、松平家の三河を押さえと同じだと思っていました。
しかし、体調を崩していた織田信秀は、松平家を支援する今川義元と戦になれば勝てないと思っていました。
そして、竹千代を取り戻しに、今川に攻め込まれると危惧していました。
信長は帰蝶を娶ったのだから、織田に何かあれば、斎藤道三が加勢してくれるのではないかと信秀に言います。
しかし、信秀は美濃のマムシの異名を持つ斎藤道三は、そんなに甘くないと思っていました。
弱さを見せれば、道三に付け込まれると思っていて、和議を結んだばかりの美濃勢は、あてにできないと声を荒げるのでした。
そして、松平広忠の首を持ち帰るよう信長に言います。
信長は手柄を立てたと思って持参したのに、このような展開になり、泣きそうになります。
その信長の姿を見た信秀は、呆れるのでした。
竹千代の幽閉生活は金魚のよう!?
その頃、土田御前が帰蝶に箱の中を見たかどうか聞き、見ていませんと帰蝶は答えていました。
土田御前は、見なくても良い物が世の中にはあると言い、信長の弟・織田信勝(木村了)を紹介します。
信勝は竹千代と将棋を指していました。
あまりにも信勝が強いので、土田御前は手加減するよう言いますが、竹千代は「情けは無用でござります」と言います。
人質でありながら可愛げの無い竹千代を、土田御前は冷笑します。
その後、竹千代は水鉢で泳ぐ金魚を見つめながら、人質として尾張に留め置かれている自身の境遇と重ね合わせていました。
そこへ、帰蝶がやって来ました。
竹千代は信勝との将棋は、わざと負けていると帰蝶に打ち明け、信長との将棋だけは楽しいと笑います。
そこへ、信長がやって来ましたが、信秀に怒られ苛立っていました。
竹千代は相手をして欲しそうでしたが、信長は相手はせずに「どけっ!」と荒い口調で言うと、帰蝶を連れ那古野城へ帰っていきました。
帰城した信長は、帰蝶に鉄砲の使い方を教えたところ、帰蝶は鉄砲に興味を持ちます。
そして帰蝶は、明智光秀(十兵衛)(長谷川博己)が鉄砲に興味を持っていたことを思いだし、光秀の話を嬉しそうに信長にしてしまいます。
それで、信長は少し不機嫌になり、嫉妬まじりの素っ気ない態度をとります。
帰蝶は、信長と信秀の確執を気になっていました。
そして、父上が嫌いかどうか聞きますが、帰蝶はどうかと逆に聞かれたので、時々大嫌いになる以外は好きであると答えます。
信長は、笑ってワシもだと言い、信長と帰蝶は、微笑み合います。
妻木城で妻木煕子と再会する
その3か月後の夏、明智光秀は、藤田伝五(徳重聡)と共に妻木城へ向かいます。
光秀に良い人はいないかと考えた明智光安(西村まさ彦)が、妻木城にいる妻木煕子(木村文乃)のことを思い出し、一計を案じました。
米を届けるという名目で、光秀に妻木城へ行かせ、妻木煕子と巡り合わせようとしていたのです。
妻木城に着くと、米は藤田伝五に任せて、光秀は妻木殿(妻木広忠)に会いに行くと言います。
光秀が幼い頃、父・光綱に連れられて妻木城へ良く来たそうで、案内は不要であると言い、一人で城内を歩いていると妻木煕子に会います。
煕子は、子ども達とかくれんぼをしていました。
籠一杯に入った花びらを持っていて、子供たちが煕子を見つけたら、花吹雪を浴びせてあげると言います。
その話を聞いた光秀は、幼い頃、妻木城でかくれんぼをして、女の子を見つけたら、花吹雪をかけられたことを思い出しました。
その女の子こそ、煕子でした。
光秀と煕子は、再会を懐かしみ、幼い頃の話になります。
その中で煕子は、「大きくなったら十兵衛(光秀)のお嫁におなり」と光秀にプロポーズされていたことを光秀に話します。
その話を覚えていないようで光秀は戸惑いますが、煕子は子供の頃の話ですと気にしない様子で、煕子を見つけにきた子供達と戯れていました。
光秀は、その様子を穏やかな顔で眺めていました。
その頃、明智城では、光秀の叔父・明智光安と光秀の母・牧(石川さゆり)が、碁をしながら話していました。
光安は、煕子の父・妻木殿(妻木広忠)に、一人身の光秀に煕子と引き合わせたい旨、話していましたが、牧は上手くいったのか不安に思っていました。
光秀の父・光綱は、光秀が幼い頃に亡くなった為、光秀が成長するまで、光安が明智城を預かっていました。
光安は、光綱に光秀が身をかため一家の主になった時に、明智城を返すと約束したそうで、その日を心待ちにしていたのです。
そこへ、光秀が帰ってきます。
光安は、妻木殿(妻木広忠)に光秀と煕子の仲を取り持つことを期待していましたが、光秀は妻木殿に酒を勧められ、庭や山の話を聞かされていて、煕子とはあまり話せなかった様子でした。
そして、光秀は館で休むと戻ってしまい、光安と牧は心配し、顔を見合わせます。
ですが、光秀は煕子が持っていた花びらを持ち帰ったようで、眺めていて煕子が気になっていそうな様子です。
その頃、望月東庵(堺正章)と駒(門脇麦)のいる京の診療所。
美濃から帰って以来、駒の元気がないと望月東庵が心配していました。
しょぼくれる駒の耳に、伊呂波太夫(尾野真千子)が座長を務める旅芸人の一座が、近づいてくる音が聞こえてきました。
麒麟がくる9話の感想
松平広忠が亡くなった時のことは、史実上では諸説有り定かではありませんが、織田家が関与したという説もあるすです。
織田信長が送った刺客という展開は、面白いと思いました。
信秀に褒めてもらえると思ったのに違くて泣きそうになっている信長、純粋であり狂気でもあると思いました。
今までのイメージと違いますが、新しい信長が見れて良いなと思いますし、信秀に怒られて発狂しながら帰ってきたシーンは、今後の信長の姿を見たような気がしました。
農民という設定の菊丸でしたが、本当は水野信元と於大の方に仕える忍者でしたね。
竹千代を守る忍者ということは、菊丸は服部半蔵?と考えたりしますが…、服部半蔵なら、光秀のピンチに現れ、助けてくれる理由は無いかなと思います。
どうやら菊丸は、三河の忍で「駿河と尾張の狭間で翻ろうされる悲しき三河の民」を現している人物らしいです。
帰蝶は信長と接しているうちに、少しずつ好意に変化していく様子が、表情に現れていましたね。
祝言の日の出来事というのは創作だと思いますが、大蛇のエピソードは、『信長公記』という信長の家臣が書いた信長の伝記に書いてあります。
実際に泥の中、信長自身も探したそうで、信長の徹底しないと気がすまない性格を表していると云われています。
信長も帰蝶も、自身の父のことが、時々、大嫌いになるという共通点もあり、寄り添おうとする姿が良いですね。
史実上の帰蝶の記録は少なくて、信長との仲を示す記録もありません。
側室には沢山の子供がいたのに、帰蝶との間にいたかは定かではなくて、側室を寵愛したのではないかという意見もあります。
なので、ドラマの中とはいえ、分かり合おうとする姿を見れたのは、嬉しいと思いました。
一方の光秀は、やっと運命の人、妻木煕子と出会いましたね。
麒麟がくるは、光秀の前半生に時間を割いているように感じますが、やっと煕子がでてきたかと思いました。
煕子も逸話くらいしか残ってない人ですが、どのように描かれるのか楽しみですね。
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