麒麟がくる30話のあらすじ、感想を書いています。
朝倉義景討ちを考える信長は、明智光秀を岐阜城に呼び意見を求めます。
諸大名を味方につける為に、正親町天皇の勅命を得ることを考え、上洛し拝謁する回です。
朝倉攻めを主張する藤吉郎
永禄12年(1569年)、二条城では明智光秀(十兵衛)(長谷川博己さん)が、美濃へ出立する準備をしていました。
そこへ、挨拶がしたいと藤吉郎(佐々木蔵之介さん)がやって来ます。
藤吉郎は、光秀の他にも信長(染谷将太さん)に招かれた三淵藤英(谷原章介さん)、松永久秀(吉田鋼太郎さん)も岐阜城に集うとの情報を得ており、戦についての軍議が開かれるのではないかと勘繰ります。
光秀は妻子に会いに美濃へ行くと返答しますが、藤吉郎は信じません。
幕府には、朝倉義景(ユースケ・サンタマリアさん)と繋がりのある者もいて、成り上がり者の信長よりも、朝倉に幕府を支えて欲しいと願っている者もいると藤吉郎は言います。
そのことから、朝倉義景討伐を主張する藤吉郎に対し、光秀は朝倉と戦をする為には多くの兵数と、お金が必要であると言い立ち去ります。
義昭と絆を深める駒
時を同じくして二条城に登城した駒(門脇麦さん)は、偶然出くわした光秀に挨拶し、足利義昭(滝藤賢一さん)の元へ向かいます。
駒は、丸薬を作って得た銭を義昭に献上し、貧しい人、病に苦しむ人の館を造る手伝いをしたいと願います。
義昭は、大金を用立てる駒を案じますが、丸薬(芳仁丸)の人気により商売繫盛しているようで、大丈夫である旨返答します。
義昭は、駒に信頼を寄せ、弱い者に施しをする悲田院のような施設を建設する夢を語り合い、コッソリ蛍を鑑賞しに出かけ絆を深めます。
その頃、摂津晴門(片岡鶴太郎さん)は、岐阜城で何が話し合われるのか、奉行達に調べさせるよう命じていました。
朝倉攻めを拒否する三淵藤英
光秀が岐阜城に到着すると、茶器など焼き物の品定めをする松永久秀の姿がありました。
それは信長が上洛した際に、豪商らから召し上げた焼き物を見定めるよう信長に命じられた為で、全部で8000貫にはなると久秀は言います。
戦はお金がかかるが、勝てばお金は転がり込んでくると久秀は言い、今の信長なら誰が相手でも戦に負けないだろうと見立てます。
その上で、朝倉義景は、上洛した信長に敵意を持っていると述べます。
そう話していると、信長と話し終えた幕府の奉公衆・三淵藤英がやって来ます。
三淵藤英が言うには、信長は朝倉義景と戦をする覚悟であるそうですが、足利義昭が朝倉にお世話になった経緯から、大義名分がないと戦に加われないと伝えたそうです。
帰蝶 朝倉討ちを進言
その後、信長に呼ばれた光秀が広間に入ると、信長の姿はなく首座にいたのは、奇妙丸(後の織田信忠)(柴崎楓雅くん)でした。
そこへ、帰蝶(川口春奈さん)が現れ、奇妙丸をたしなめて退室を促します。
信長と側室の子である奇妙丸を育てたのは、正室の帰蝶でした。
帰蝶は、奇妙丸の存在を知らされ、託された桶狭間の戦い(21話)以来となる光秀との再会を果たします。
お互いを懐かしみ、帰蝶は立派な母の顔になっていました。
戦をするかどうか信長は迷っていると帰蝶は言い、光秀に庭にいる信長の元へ行くよう促しますが、光秀は朝倉との戦について、帰蝶の見解を求めます。
すると帰蝶は、甥・斎藤龍興は、越前の朝倉義景と結んで美濃奪還を試み、朝倉方と織田方は小競り合いになっている現状を話します。
美濃を脅かされたくない帰蝶は、朝倉義景討伐を進言したと光秀に明かします。
正親町天皇の勅命
光秀が庭へ着くと信長は、越前の朝倉義景を討つ決意を打ち明けますが、織田軍単独では勝機は低く、良い手はないかと尋ねます。
光秀は、崩れていた天皇の御所の塀が、信長の命令で見事に修繕されていたと話出します。
天皇の御所の塀は、以前、信長の父が大金をはたいて修繕していましたが、また崩れていると公家から聞き、父の供養だと思って修繕したそうです。
光秀と話しているうちに、信長は父から聞いたお日様の次に天皇が偉いという話を思い出し、正親町天皇(坂東玉三郎さん)が朝倉攻めをどう思うか知りたいと思います。
光秀の言葉からヒントを得た信長は、天下平定の為に必要な戦であると訴え、正親町天皇の許可が得られれば、大義名分が立ち、味方になる大名が現れるのではないかと考えます。
光秀は、御所を修繕した信長なら、拝謁できる可能性はあると言います。
妙案だと思った信長は、続きはお酒を飲みながらにして、妻子が待つ裏門に行くよう促します。
光秀は、藤田伝吾(徳重聡さん)に付き添われた煕子(木村文乃さん)、お岸(平尾菜々花ちゃん)、たま(竹野谷咲ちゃん)と再会し、煕子は自身や子供達の願いとして京へ同行したいと希望を伝えます。
光秀は少し考えてから、藤田伝吾を護衛につければ、上京できるか問い煕子は行く意思を伝えました。
正親町天皇は望月東庵(堺正章さん)と碁を打ちながら、信長に会うべきかどうか訪ねると東庵は会うことを進めます。
その頃、捕まえた蛍を持ち帰り、語り合う義昭と駒の姿がありました。
義昭にせがまれて、駒が唄を披露し、義昭は駒の手を握っていて良い雰囲気です。
永禄13年(1570年)2月、上洛した信長は、正親町天皇に拝謁しました。
信長は昇殿できる身分ではありませんでしたが、格別の待遇を得たのです。
翌日、京の妙覚寺にて、信長は正親町天皇に拝謁した時の様子を光秀に伝えます。
信長は、正親町天皇から、当代一の武将であると賞賛の言葉を送られたと言います。
天下の為、都や畿内を平らかにする為の戦であれば、止む無しとの勅命を得たと喜びます。
正親町天皇から賛辞を送られた信長は、笑みを浮かべ喜びます。
戦準備に入る朝倉義景
その頃、越前の一乗谷。
朝倉家の家老・山崎吉家(榎木孝明さん)は、急ぎ朝倉義景の元に参上し、摂津晴門から文が届いたことを伝えます。
その文には、朝倉家征伐の為、信長が動いていることが書かれています。
朝倉義景が言うには、摂津晴門とは昔からの友で、幕府としては朝倉義景、上杉輝虎(謙信)の支えを望んでいる旨が書かれていると信長を見下します。
成り上がり者の織田信長を快く思っていない義景は、朝倉景鏡(手塚とおるさん)らに、美濃の織田を討つ時期が早まったことを伝え、戦の準備に取り掛かるよう命じます。
幕臣から従軍を拒否される
一方の光秀は、二条城にて足利義昭、摂津晴門、三淵藤英に、信長からの伝言を伝えます。
正親町天皇から若狭の武藤(友益)攻めの勅命を得た信長は、天からの命令である為、幕府も総出で従軍するよう求めていると言います。
足利義昭は理解を示しますが、戦を避けたい思いがあり、仲立ちをするのが将軍の務めであるとし、自身は参じない意思を伝え、側近らに任せて去りました。
摂津晴門と三淵藤英は、若狭攻めを口実に、足を延ばして朝倉義景征伐が目的であることは気が付いていました。
三淵藤英は、足利義昭は多くの大名に守られることを望んでおり、朝倉義景もその一人であると、朝倉討ちに異を唱えます。
すると、光秀は朝倉義景に天下を平らかにする器はないと反論します。
例として、以前、上洛する為に信長を頼ろうとした際、自身に力量がないことを棚に上げた義景は、怒り義昭一行を越前に留め置こうとした時の話をします。
すると摂津晴門は、三淵藤英の英断でその場を切り抜けたと意味深な言葉を口にします。
摂津晴門は、朝倉義景の嫡男・阿君丸(くまぎみまる)(森優理斗くん)に毒を盛る指図をしたのは、三淵藤英であると驚くべき発言をします。
驚いた光秀は、三淵藤英の顔を見ましたが、うつむき無言のままです。
更に、毒を運んだのは、以前、摂津晴門に仕えていた者であると言います。
阿君丸は、三淵藤英と摂津晴門の謀により、亡き者にされていたのです(26話)。
大事なことは皆の力で成すものであると持論を語る摂津晴門は、信長が戦をしても都を守る幕府は、京を一歩たりとも離れないと、信長に伝えるよう言い放ち去っていきました。
三淵藤英は阿君丸の件に後悔はない旨伝え、朝倉攻めは気が進まないので、武運を祈るとしか言えないと言うと立ち去りました。
三淵藤英の弟・細川藤孝(眞島秀和さん)と光秀は、共に阿君丸と同じくらいの幼い子の親で、胸を痛めていた経緯もあり、予想外の話に啞然としていました。
妙覚寺では、織田信長の号令で越前を目指し、出陣しようとしています。
麒麟がくる30話の感想
麒麟がくる30話の視聴率は11.9%だったようです。
初回19.1%と好調なスタートでしたが、放送再開後、視聴率に伸び悩んでいるようですね。
光秀について信頼できる史料が殆どない美濃時代から、やっと歴史上の表舞台に登場し、もっと面白くなりそうな時かと思っていましたが、脚本と視聴者の期待にズレがあるように感じます。
室町幕府に金銭的な余裕が無い時とはいえ、一般庶民(駒)から大金を頂戴する足利義昭に対する違和感。
そしてロマンスが始まりそうな雰囲気ですね。
私は、煕子が亡くなった後、駒が光秀を癒す存在になるのかと思っていましたが、どうやら違うような展開になってきました。
駒はヒロイン役なので、今後も大いに登場するとは思いますが、これから盛沢山ある光秀の生涯における大事な出来事は、省略しないで頂きたいですね。
オリジナルキャラクターにも意味があると思って視聴している私ですが、正親町天皇と望月東庵が碁を打っている場面は、驚いて本当に帝だろうかと何度も見直してしまいました。
信長でも昇殿できる身分でなく、塀の修繕で補えたのか、御簾越しに拝謁できたというのに、東庵は至近距離で碁を打ち、天下について論じるという…。
今までの多くのドラマは、信長、秀吉、家康など勝ち組、権力者の目線で描かれた物でしたので、敗者の光秀や庶民の駒の目線で描くことは、良いなと思います。
しかし、金ヶ崎の退き口が迫る中、浅井長政は挨拶のみである点など、歴史上重要なことは少なく、一方のオリジナルキャラクターの出演は多いので、バランスが取れていないように感じますね。
麒麟がくる30話で良かったこともあり、それは久しぶりに帰蝶が登場し、より美しく、貫禄や風格も出ていたことです。
9年経過しているという設定通り、月日を重ねて強くなり、凛とした帰蝶を見れたような気がします。
今後も麒麟がくるに出演して彩を添えて欲しいというのが、個人的な願いです。
また、芯のある賢い女性を見事に演じる煕子の登場も良かったです。
次回は、信長が窮地に追い込まれながら、命辛々逃げ延びる戦です。
秀吉、光秀が危険な殿を務めたとも云われており、徳川家康も登場しますし、もしかしたらお市の方も登場するのかなと思っています。
金ヶ崎の退き口の場面は、面白いハズ…と思い期待して次週を待ちたいと思います。
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